活動量計や血圧計など各種健康測定機器がウェルネスリンクでデータ管理できる(オムロン ヘルスケアの展示ブース)
活動量計や血圧計など各種健康測定機器がウェルネスリンクでデータ管理できる(オムロン ヘルスケアの展示ブース)
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オムロン ヘルスケア 国内営業本部営業戦略部 ソリューション事業開発課主査の山新真人氏
オムロン ヘルスケア 国内営業本部営業戦略部 ソリューション事業開発課主査の山新真人氏
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 オムロン ヘルスケアの山新真人氏は、2014年10月29~31日に開催された「次世代ヘルスケア展」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)の講演で、同社の健康機器とWebサービスを使った健康サポートサービス「ウェルネスリンク」を紹介。全国の自治体や健康保険組合による地域住民や組合員の健康づくりへの取り組みに向けて採用が拡大していることを強調した。

 ウェルネスリンクは、インターネットがあれば簡単に体重計や血圧計、活動量計などの健康測定機器のデータをWebで管理することができ、生活習慣病の予防やダイエット、生活習慣の改善などに取り組める。「ただ、健康づくりとして始めても、継続するためのモチベーション維持が難しい。個人で管理するだけでなく、友人や地域の住民などで競い合うことで健康維持に取り組めるランキング機能が有効」(山新氏)とし、自治体や商店街が住民の健康づくりに取り組む事例を紹介した。

 地域の住民が参加する取り組みは、単に健康増進だけでなく、地域の商店の活性化やコミュニティーづくりなどの目的を組み合わせて実施していることが大きな特徴だと山新氏は強調した。その1つが、熊本県八代市と本町・通町の両商店街が協力して実施している「テクテク歩こう商店街」。

 市の補助金を受けて約150店の商店が参加者を募り、約300人が参加している。商店街の10カ所の店舗にデータアップロード用のPCと歩数計のデータを取得する通信トレーを設置し、参加者は商店街に足を運んでデータを登録している。また、通信トレー設置店には参加登録したニックネームによるランキング表を貼り出しており、その順位結果が参加者のモチベーションになっているという。

 「市から補助金を受けて実施している事業だが、参加者は有料で会員になっている。各店舗がクーポン券を発行していることもあるが、ランキングを見るために住民が商店街に足を運ぶ頻度が高まっている。商店街の活性化のみならず、地域コミュニティーの活性化にもつながっている」(山新氏)と、その成果を述べた。