「concept HACO」の小部屋。左手奥が「aromax」、中央と右下が「KooNe」のスピーカー、青白く光っている照明が「Shoji」
「concept HACO」の小部屋。左手奥が「aromax」、中央と右下が「KooNe」のスピーカー、青白く光っている照明が「Shoji」
[画像のクリックで拡大表示]

癒し効果を科学的に検証

 光を演出したのは、サイカツ建設の有機EL照明「Shoji」。サーカディアンリズムに対応する調光機能を備え、障子のような自然な明かりの取り込みを意図した設計を採用した。香りの演出は、エアアロマジャパンの「aromax」が担当。青葉(青森ヒバ)の香りを発し、森の中にいるかのような鎮静作用をもたらす。

 このうちKooNeは既に、その癒し効果を実証実験で確認済みだ。男女29人を対象に、(1)百マス計算実施時、(2)音のない安静な状態、(3)ハイレゾ音が流れる空間にいる状態、での自律神経の活動を調べた。その結果、ハイレゾ音の流れる空間が最も精神的にリラックスした状態をもたらすことが分かったという。この実験は、健康みはりコンソーシアムを主導する奈良女子大学 社会連携センター 特任准教授の梅田智広氏らの監修の下で行った。

 JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントは、オフィスや医療機関などへのKooNeの導入を目指している。空間音響設計を含めた販売価格は、30m2ほどの空間で150万~200万円。