講演する石川氏
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出展した「アレルギーチェッカー」(左)と「クミタス」(右)
出展した「アレルギーチェッカー」(左)と「クミタス」(右)
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 牛乳や卵、エビ、そば粉などが含まれる食品を少しでも口にすると、じんましんが出たり、気分が悪くなったりする――。そんな体質の読者は少なくないだろう。日本人のうち、約700万人が何らかの食物アレルギーを抱えるとされる。日本における食物アレルギーの患者数は急増しており、最近10年間で約2倍に増えたという。まさに現代病だ。

 こうした食物アレルギーに特化したヘルスケアサービスを手掛けるのが、ウィルモアである。同社 代表取締役の石川麻由氏が「次世代ヘルスケア展」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス、2014年10月29~31日)に登壇し、「食×ヘルスケアの新しい提案」と題して同社の取り組みを紹介した。

 ウィルモアが2012年に提供を始めたのが「アレルギーチェッカー」と呼ぶスマホアプリ。自分の気になるアレルゲンを含むかどうかを、食品に付随する1次元バーコードをスマートフォンのカメラで撮影するだけで判定できるアプリである。表示が義務付けられているアレルゲンだけでなく、表示が推奨されているだけのアレルゲンも含む、数十種類のアレルゲンの含有の有無を判定可能だ。これまでに、約5万7000件の食品に対応させた。

 同社がこのアプリの提供を始めた当初、食物アレルギーに特化したヘルスケアサービスは他にほとんど存在しなかったという。そのため、こうしたアプリを「出してくれただけで嬉しいという声を喜ばしく感じるとともに、(食物アレルギーへの対応が遅れている実態に)悲しみを感じた」と石川氏は話す。