ニフティの福西佐允氏。「業種を変更したのかと思われるかもしれないが、そうではなく、通信が生活に近づいてきたということ」と説明した
ニフティの福西佐允氏。「業種を変更したのかと思われるかもしれないが、そうではなく、通信が生活に近づいてきたということ」と説明した
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 インターネットサービス・プロバイダーのニフティは、パシフィコ横浜で開催中の「次世代ヘルスケア展」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス、2014年10月29日~31日)で、IoT(Internet of Things)時代の到来に向けて、家庭のセキュリティーや生活のケアに関するサービスを提供していく方針を説明した。同社の経営戦略室アライアンス推進部部長である福西佐允氏が講演した。


 福西氏は「自宅のエアコンや照明のオン/オフを外出先からスマートフォンで操作するのが当たり前の時代が、本当にもう間もなくやってくる。IoT、IoE(Internet of Everythings)時代に向けて、当社は生活を良くする提案をしていく」と語った。


 主なターゲットは、一人暮らし世帯。例えば、カギの閉め忘れやガスの止め忘れといった軽微なミスのフォローを可能にするサービスや、女性が帰宅前に部屋の様子を確認できるサービスなどを検討している。「他社との協業により、センシングや通信など、必要な機能・デバイスをパッケージ化し、一人暮らしのちょっとした不安やストレスを取り除けるサービスとして提供したい。価格は月額2000~3000円程度を狙う。ホームセキュリティーの専門企業が展開している高価なサービスとは棲み分けが図れる」(福西氏)。


 同社は、次世代ヘルスケア展の自社ブースで、高齢者見守りサービス「おへやプラス」をパネル展示している。ニフティのL2VPN(Layer2 Virtual Private Network)を利用して、高齢者の自宅の温度と湿度を、離れて暮らす家族が確認できるというもの。温度や湿度が設定値を超えるとアラートを出す機能なども備えており、インフルエンザや熱中症の予防にも役立つ。2014年11月に提供を始める予定だ。