展示したChapit。目がキラリと光る。
展示したChapit。目がキラリと光る。
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Chapitに搭載した音声認識モジュール(上)と同モジュールを搭載したボックス(下)
Chapitに搭載した音声認識モジュール(上)と同モジュールを搭載したボックス(下)
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4役をこなす
4役をこなす
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 音声認識エンジンで知られるファブレス半導体メーカーのレイトロンは、高齢者の自立支援に向けたぬいぐるみ型コミュニケーションロボット「Chapit(チャピット)」を2015年に発売する。販売価格は10万円前後とする予定で、高齢者介護施設などに向ける。ゆくゆくは「5万円といった水準に低価格化し、一般消費者市場も狙いたい」(レイトロン)。「CEATEC JAPAN 2014」(2014年10月7~11日、幕張メッセ)に出展した。

 「Voice Magic」と呼ぶ独自の音声認識エンジンを実装したモジュールを搭載。利用者の発話内容に応じて、「おはよう」「また、遊んでね」といった300種類ほどのフレーズを話すことができる。加えて、赤外線リモコンで操作可能な家電を利用者の発話内容に応じて制御する「家電コントロール機能」、時計機能と同期して食事や入浴、服薬などのタイミングを知らせる「タイムサポート機能」、クイズを出して回答を判定する「ブレイントレーニング機能」を搭載する。

 レイトロンの音声認識エンジンは、シャープのロボット掃除機「COCOROBO(ココロボ)」に搭載されたことなどで知られる(関連記事)。同社が最終製品を販売するのはこれが初めてだ。「2008年ごろから、音声認識技術をアピールする目的でぬいぐるみ型ロボットを展示会などに出展してきた。“これ売ってよ”という声を多くもらったことから、販売を決めた」(レイトロン)。Chapitの製造は、着ぐるみメーカーに委託するという。