講演する吉田氏
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プロジェクトモーフィアス
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 「VR業界関係者で今キーワードになっているのが“プレゼンス”」ーー。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE) Worldwide Studios プレジデントの吉田修平氏はゲーム開発者会議「CEDEC 2014」での講演でこう述べた。同社はVRシステム「Project Morpheus(プロジェクトモーフィアス)」を開発中で、その経験を基に、VRシステムを構築する要素やVR用コンテンツを制作する上での留意点について紹介した。その中で、プレゼンス(sense of presence)こそが、VR分野で目指すべきものだと強調した。

 プレゼンスとは、「没入感を超えたもの」(吉田氏)で、「頭でVRと分かっていても、体が信じてしまう状態」(同氏)を指す。つまり、「別世界に自分が存在すると信じてしまうこと」(同氏)である。例えば、プレゼンスを実現できれば、ユーザーが仮想空間内で崖から下をのぞくと思わず膝が震えてしまうようになる。いわば、「頭で体を制御しきれない状態」(同氏)になる。