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HOME有機エレクトロニクスPVJapan2014 > 東京大学とソニー、蓄電機能付き色素増感太陽電池で、色が変わる発電“ステンドグラス”を試作

PVJapan2014

東京大学とソニー、蓄電機能付き色素増感太陽電池で、色が変わる発電“ステンドグラス”を試作

  • 野澤 哲生=日経エレクトロニクス
  • 2014/07/31 13:37
  • 1/1ページ
デザインパネル「アナベル」2枚と、デザイン照明「陽花灯/Hikari」(右)。アジサイの花の部分が2次電池で、充電状態によって色が白〜濃青色に変化する。
デザインパネル「アナベル」2枚と、デザイン照明「陽花灯/Hikari」(右)。アジサイの花の部分が2次電池で、充電状態によって色が白〜濃青色に変化する。
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東京大学 瀬川研究室が開発したES-DSSCの構造。ただし、今回の実装とはやや異なる。
東京大学 瀬川研究室が開発したES-DSSCの構造。ただし、今回の実装とはやや異なる。
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 東京大学 先端科学技術研究センター 教授の瀬川浩司氏の研究室とソニーは、発電および蓄電機能があり、しかも色が変わるステンドグラスのようなパネルやデザイン照明器具を試作。展示会「PVJapan2014」に出展した。

 出展品はいずれも、紫陽花(アジサイ)を基にしたデザインになっている。ステンドグラスのようなパネルは、花が白いアジサイの品種にちなんで「アナベル(Annabelle)」、デザイン照明器具は「陽花灯/Hikari」と名付けた。デザイン照明器具は照明の点灯時にも発電し、USBのコネクタを介してその電気を取り出せる。

 これらの出展品は、瀬川研究室が以前から開発しているエネルギー貯蔵型色素増感太陽電池「ES-DSSC(energy-storable dye-sensitized solar cells)」の技術を用いて設計。ソニーと共同で作製した。ES-DSSCは瀬川研究室が2003年ごろから研究している太陽電池。当初の設計では、色素増感太陽電池(DSSC)の裏面に2次電池を積層していた。DSSCの電極(対極)や電解液を2次電池と共有する構造だった。

 今回は、DSSCと2次電池を縦に重ねるのではなく、横に並べた形を採用した。ステンドグラスの色の異なる部分にDSSCと2次電池を使い分けたのである。

 DSSCは開発当初から、色素の選択によってパネルの色を変えられるというデザイン性の高さが特徴の一つだった。今回は、2次電池にもこのデザインを担う役割を果たさせた。具体的には、充電状態の変化で色が変わるという特徴を利用した。

 2次電池の色が変わるのは、電荷蓄積電極に酸化タングステン(WOx)を用いているため。WOxは、電荷を蓄積すると、透明から濃青色へと色が変わる「エレクトロクロミック」の性質を示す。

 今回のパネルなどでは、アジサイの葉の部分などにDSSCを、アジサイの花の部分にこの2次電池を配置した。2次電池が放電状態ではほぼ白色だが、充電するにつれて濃青色に近づく。これが、開花中に色が変わるアジサイを表現するのにうってつけだったわけだ。

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