米国向けシステム
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欧州向けシステム
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アジア・アフリカ向けシステム
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 シャープは、米国や欧州、アジア・アフリカ地域などに向けて、太陽電池を活用したエネルギーマネージメントシステムを、太陽電池の展示会「PVJapan2014」(2014年7月30日~8月1日:東京ビッグサイト)に出展した。各地域の特性に合わせて、太陽電池の新たな用途を開拓する。

 米国向けは、蓄電池や太陽電池を活用してビルのピーク電力を抑制するシステムである。電力の消費量を測定しながら今後の電力需要を予測し、設定値を超えそうな場合に、蓄電池から電力を供給する。ピーク電力の抑制による電気代の削減分で、蓄電池やサーバーなどの設備投資費を3~7年で回収できるとする。カリフォルニア州から適用を開始し、順次、他の州にも広げていく。電力自由化が進む米国でノウハウを蓄積して、日本での自由化に備える目的もある。

 欧州向けは、太陽電池と太陽熱を活用した家庭向けのシステムである。太陽電池モジュールの裏面にパイプを設置して熱を取り出し、ヒートポンプで効率的に回収する。回収した熱は、暖房や温水として利用する。太陽電池モジュールを冷却できるため、発電効率の向上にもつながる。こちらは参考出展であり、今後も技術開発を継続するとした。

 アジア・アフリカ地域向けは、太陽電池を活用した独立電源システムである。独立電源としては一般的に、ディーゼル発電機を用いる場合が多い。太陽電池を組み合わせることでディーゼル発電機の稼働時間を減らし、燃料費の削減を目指す。需要量や日射量などの変動をモニタリングしながら、ディーゼル発電機やインバーターなどを制御して、電力を安定的に供給できるようにするのがポイントになる。こちらも参考出展である。