Linear Technology社の展示ブース
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トランスを内蔵した絶縁型DC-DCコンバーターモジュール「LTM8057」(中央)
トランスを内蔵した絶縁型DC-DCコンバーターモジュール「LTM8057」(中央)
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絶縁型DC-DCコンバーター製品群を紹介した展示パネル
絶縁型DC-DCコンバーター製品群を紹介した展示パネル
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パワー・システム・マネージメント(PSM)製品群を紹介した展示パネル
パワー・システム・マネージメント(PSM)製品群を紹介した展示パネル
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 米Linear Technology社は、絶縁型DC-DCコンバーター製品群を「TECHNO-FRONTIER 2014」(7月23~25日、東京ビッグサイト)に出展した。2014年5月に発売した、従来品に比べて絶縁耐圧を高めたトランス内蔵型モジュールなどを披露した。「医療機器では人体に触れるような箇所に高い絶縁性能や雑音耐性が求められる。そうした用途に向けて、電源設計のハードルを下げられるメリットを訴求したい」(Linear Technology社)。

 同社の絶縁型DC-DCコンバーター製品群は、出力電圧の安定化制御に使うフィードバック信号の取得/転送用に、トランスの3次巻線やフォトカプラを使わずに済むことを大きな特徴とする(関連記事1)。トランスの1次側巻線の電圧波形を取得してフィードバック信号として使い、出力電圧を制御する。この他、連続導通モードと不連続導通モードの境界で動作する「バウンダリ・モード」を採用。優れたレギュレータ特性が得られる他、連続導通モードを採用した場合に比べて小型のトランスを使えるようにしている。

 5月に発売した最新製品として披露したのが、トランスを内蔵した絶縁型DC-DCコンバーターモジュール「LTM8057/LTM8058」である。トランスの他、電源制御回路やスイッチング素子、入出力コンデンサを、外形寸法が9mm× 11.25mm×4.92mmのBGAパッケージに収めた。出力電力は最大1.5W。絶縁耐圧は2kVと、従来品の「LTM8047/LTM8048」(725V)に比べて高めた(関連記事2)。

 この他、電源回路の出力電圧や立ち上がり/立ち下がりシーケンス、ダイナミック電圧などを、ソフトウエアで柔軟に変更できる「パワー・システム・マネージメント(PSM)」製品群を紹介した。いわゆるデジタル電源向けICで、最先端のマイクロプロセッサーやFPGAの電源制御などの用途を想定している。コントローラータイプの他、DC-DCコンバーター搭載品やモジュール品などを提供中だ。