SSDのインターフェースは近くSATAからPCI Express(PCIe)へ移行し、そしてNVM Express(NVMe)に向かう――。「2014 Samsung SSD Global Summit」(韓国ソウル市、2014年7月1~2日)において韓国Samsung Electronics社が示したのは、そうした展望だった(関連記事1)。

 今回のイベントで同社が発表した、3次元NANDフラッシュメモリーを搭載したハイエンド・パソコン向けSSD「Samsung SSD 850 PRO」(関連記事2)。そのシーケンシャル読み出し速度は550Mバイト(4.4Gビット)/秒、シーケンシャル書き込み速度は520Mバイト(4.16Gビット)/秒に及ぶ。SSDの標準インターフェースであるSATA 3.0の最大データ伝送速度(6Gビット/秒)に近づいており、このままでは早晩、インターフェースの帯域幅がSSD高速化のボトルネックとなる。

 そこでサーバー機向けを中心に、SATAよりも広帯域で低レイテンシ、拡張性も高いPCIeを採用する動きが広がっている。現状では最大データ伝送速度4Gビット/秒(片方向)のPCIe 2.0を採用したSSDが大半だが、同8Gビット/秒のPCIe 3.0を採用する動きも始まった。PCIe 3.0対応のSSDに最適化したインターフェースであるNVMeも普及の兆しを見せている。NVMeでPCIe 3.0×4レーンをサポートした場合、最大データ伝送速度は4Gバイト(32Gビット)/秒に達する。

SATAの限界をPCIeで乗り越える。登壇者はSamsung社Vice President of Memory MarketingのJim Elliott氏。
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NVMe SSDの読み出し/書き込み速度がSATA SSDに比べて高いことをアピールした展示。
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