省エネの切り札として注目を集める「パワーデバイス」の中でも、大幅な効率向上や小型化を見込める次世代材料として、SiC(炭化ケイ素、シリコンカーバイド)やGaN(窒化ガリウム、ガリウムナイドライド)に大きな期待が寄せられています。中でも、利用環境が急速に整ってきているのがSiCデバイスです。ダイオードやMOSFETの他、両素子を搭載した「フルSiC」のパワー・モジュールも製品化されています。このうちダイオードは、エアコンや音響機器、産業機器、太陽光発電向けパワーコンディショナー、鉄道車両向けインバーターなどに次々と採用されました。自動車分野では、SiCを利用した車載充電器が登場。将来的にはハイブリッド自動車や電気自動車のモーターを駆動するインバーターにも採用される可能性があります。

 そこで、7月4日開催のNE先端テクノロジーフォーラム「次世代パワー半導体のインパクト」では、SiCパワーデバイスの最新動向と共に、同デバイスがパワーエレクトロニクス機器にもたらすインパクトについて紹介します。