従来のモノクロ画像の例
従来のモノクロ画像の例
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今回のカメラシステムを利用した画像の例。緑色に見えるのがICGによる蛍光血流部分である
今回のカメラシステムを利用した画像の例。緑色に見えるのがICGによる蛍光血流部分である
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 ミズホは、「第5回 医療機器開発・製造展(MEDIX 2014)」(2014年6月25~27日、東京ビッグサイト)において、近赤外と可視光の画像を同時に撮影・出力できるカメラシステムを展示した。手術顕微鏡に接続して使うことで、手術中の血流観測をカラー化できるのが特徴だ。

 手術中の血流観測には、ICG(インドシアニングリーン)という色素を用いた蛍光造影法が利用されている。この蛍光画像を確認するため、近赤外線カメラが使われていたが、他の部分(通常の臓器など)はモノクロになってしまう課題があったという。

 今回開発したカメラシステムでは、近赤外と可視光を同時に撮影・出力できるため、カラー画像の中で、ICGによる蛍光部分を確認できる。これにより、手術中の患部血流の状況把握の精度が高まる。

 可視光画像用にはCMOSセンサ、近赤外画像用にはCCDセンサを搭載する。「コントローラ部で、この2つの画像を同時に処理・出力する工夫を施している」(説明員)という。開発は三菱電機エンジニアリング、福島県立医科大学脳神経外科と共同で実施した。