ジャパンディスプレイ(JDI)は、ディスプレー分野で世界最大の国際会議「SID 2014」の併設展示会で、モバイル機器向けおよび車載機器向けを中心とした超高精細液晶パネルを多数展示した。また、同社チーフストラテジーオフィサーの大島弘之氏はSID 2014のシンポジウムで講演し、酸化物半導体に対する低温多結晶Si(LTPS)技術の優位性を強調した。同氏は、「人間工学的にもディスプレーの超高精細化は700ppi以上に向けてまだまだ必要とされ、これを、信頼性を含めて実現できるのはLTPS技術だ」とした。

技術力の高さを前面に出した展示ブース

 JDIはSID 2014の展示会で、LTPS技術を使った、様々な用途に向けた超高精細パネルを披露した(図1)。スマートフォーンやタブレット端末などのモバイル機器用、車載機器用、医療用、放送用、産業用である。また、本格的な運営を開始した台湾Taiwan Display(TDI)社の紹介もあった。他のパネルメーカーが大画面や曲面、有機ELなどの“目立つ”ディスプレーを前面に展示して客寄せしていたのとは対照的に、技術力を前面に出した堅実な展示内容であった。

図1
図1 JDIの展示ブース
正方形の敷地の内外8面のボードに、モバイル機器用、車載機器用、医療用、産業用などのパネルの実機と説明ボードを並べていた。派手さはないが、技術力の高さを示す堅実な内容であった。