半導体パッケージ技術に関する国際学会「2014 Electronic Components and Technology Conference(ECTC)」(2014年5月27~30日、米国オーランド)が閉幕した。最終日の昼食会では参加人数などの数字が発表された(写真1)。

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写真1●昼食会の様子

 参加人数は最終的に1170人程度で、前回の1300人には及ばなかった。それでも半導体パッケージ技術に関する世界最大規模の国際会議というにふさわしい内容だった。ECTCでは、米国オーランドで開催される年は参加人数が少ない傾向にある。そうした中、今回はオーランド開催年としては過去最高の参加者数を記録した。論文投稿数は593件で、採択率は62%。7年ぶりに60%を越え、近年のECTCとしては比較的採択されやすかった。

TSMCからの3D-TSVの発表が実質ゼロに

 今回の傾向としては、ファブレス企業からの投稿が目立った。米Altera社から4件、米Cisco Systems社から4件、米Invensas社から4件、米Qualcomm社から7件といった具合である。一方、台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.)は、2013年のECTCで3D-TSVの発表を精力的に行ったのに対し、今年は関連講演が実質ゼロになった。TSMCの技術者が著者に名を連ねている論文は1件発表されたが、ベルギーIMEC所属時の成果であるため、TSMC単独での成果発表はゼロである。こうした状況から、台湾のある関係者は、TSMCにおいて3D-TSVに関する情報収集や研究段階が完了し、製品化段階に入った証拠だと語っていた。