今年(2014年)の「SID Display Week」は米国サンディエゴのコンベンションセンターで6月2日から開催されている。6月3日から4日間にわたるシンポジウムと、同じく6月3日から3日間開催の展示会を中心に、筆者の集めた情報や技術者として感じた印象について現地から報告する。

会場の「San Diego Convention Center」
会場の向こう側は海で、大型クルーザーがずらりと並ぶ高級リゾート地である。マリンスポーツも盛んだ。
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 季節外れの真夏の暑さの日本を脱出して直行便で10時間。新鋭機「Boeing 787」のおかげで心配したほどの疲れもなく、懐かしいコミックを電子書籍サービスで読んでいるうちにサンディエゴ国際空港に到着した。空港からコンベンションセンターまではタクシーで10分未満とアクセスもいい。日中の気温は22℃程度で湿度も低く、とても過ごしやすい。空は青く澄んでいて、雨の心配も無いので傘を持ち歩く必要もない。まさに絵に描いたようなリゾート地である。

 シンポジウムの発表はほとんど3階の会場で行われているのだが、同じフロアからテラスを通って外に出て真っ青な海を眺めることもできる。時差ボケで眠くなった頭も、爽やかな潮風でリフレッシュすればすっきりする。

 今年の基調講演は中国、欧州、日本からの発表であった。韓国や台湾からは1社も選ばれていないという事実が、ディスプレー産業の中心が韓国、台湾から急速に中国にシフトしていることを明確に物語っている。