講演中の京極氏
講演中の京極氏
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 「産業用3Dプリンタ開発に向けた国家プロジェクト」と題する講演を近畿大学 工学部長 教授の京極 秀樹氏が、2014年5月12日に東京都内で開催の「3Dプリンティング・シンポジウム ―― 世界を変える“ものづくり革新”の実像に迫る」で行った。同氏は、4月に設立した技術研究組合「次世代3D積層造形技術総合開発機構(TRAFAM)」の「次世代型産業用3Dプリンタ技術開発プロジェクト」のプロジェクトリーダーである。

挽回する最後のチャンス

 今回の講演で京極氏は、3Dプリンター市場で日本メーカーが欧米に比べて立ち遅れていると指摘、特に「この5年間で大きな差が付いた」と述べた。日本メーカーは、2000年には研究に取り組んでいたが、工作機械の性能が高いことなどから、結果として研究が進まなかったとする。今回のプロジェクトの実施期間である5年間は、日本が挽回できる「最後のチャンス」と強調した。

講演会場の様子
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