Intel社と共同開発した「HyperSight IMR」
Intel社と共同開発した「HyperSight IMR」
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 フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、X線CT装置向けのモデルベース逐次近似再構成技術「IMR Platium」を「2014国際医用画像総合展(ITEM 2014)」(同年4月11~13日、パシフィコ横浜)に出展した。2013年のITEM(ITEM 2013)で発表した画像再構成技術「IMR」(関連記事)をアップデートしたもので、従来に比べて短時間で再構成を完了できる。

 モデルベース逐次近似再構成技術は、CT画像の雑音を低減して画質を向上できるというメリットがある。例えば同社のIMRでは最大90%の雑音低減が可能だ。ただし、同技術は計算時間が長くなりやすいという欠点がある。一般に、CT撮影後の画像再構成には「30分~1時間を要していた」(フィリップスのブース説明員)という。

 今回、フィリップスは米Intel社と共同開発した「HyperSight IMR」と呼ぶ高性能演算ユニットを用いることで、演算性能を高めた。これにより、モデルベース逐次近似再構成を「3分以内に完了できる」(フィリップスのブース説明員)ようにした。同演算ユニットは、Intel社のメニーコアプロセッサーに加え、汎用の演算処理を担うGPUを搭載したものである。同社の従来の画像再構成技術であるIMRでは、演算時間を5分以内に短縮するのが限界だった。