ITEM 2014に展示した「SkyPlate」
ITEM 2014に展示した「SkyPlate」
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グリッドレス撮影技術「SkyFlow」
グリッドレス撮影技術「SkyFlow」
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 フィリップス エレクトロニクス ジャパンはデジタルX線撮影装置「DigitalDiagnost」の新バージョンを「2014国際医用画像総合展(ITEM 2014)」(同年4月11~13日、パシフィコ横浜)に出展した(リリース)。業界最軽量をうたうカセッテ型ワイヤレスポータブルディテクタ「SkyPlate」と、グリッドレス撮影技術「SkyFlow」を新たに搭載。2014年4月10日に発売した。

 SkyPlateはカセッテ型であるため、自由度の高い検査が可能である。CsI(ヨウ化セシウム)を蛍光体とする高画質対応品で、14インチ×17インチ(半切サイズ)、10インチ×12インチ(四切サイズ)の2サイズを用意する。重さは内蔵電池を含めて半切サイズで2.8kg、四切サイズで1.6kg。ワイヤレスポータブルディテクタとしては業界最軽量という。

 取り外しできる専用の電池充電器を搭載しており、急な充電不足にも対応できる。さらに、1枚のディテクタを複数のDigitalDiagnostで共有する「ディテクタシェアリング機能」により、撮影室間で効率的な運営が図れるという。

 SkyFlowは、グリッドレス撮影を可能にする雑音抑制技術である。通常のX線撮影では、散乱線の影響を除去してコントラストを改善するために、グリッドと呼ぶ板をディテクタに取り付けて使う。これに対し、SkyFlowでは「ソフトウエア処理によってグリッドと同等の散乱線除去効果を得る」(フィリップスのブース説明員)。これにより、撮影ごとにグリッドを入れ替える手間がなくなり、作業効率を高められるという。