カナダDentalWings社製の3Dスキャナー(右)とローランド ディー. ジー.製の3Dプリンター(左)
カナダDentalWings社製の3Dスキャナー(右)とローランド ディー. ジー.製の3Dプリンター(左)
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 3Dスキャナーや3D加工装置の歯科分野での適用事例が今後大きく増えそうだ。契機になるのは、歯の詰め物の材料として、金や銀、パラジウム合金に加えて、2014年4月からハイブリッドレジンが保険適用の対象となったことである。

 ハイブリッドレジンは歯のように白い材料で、審美的な観点から金歯や銀歯よりも好まれる傾向にある。ただしこれまでは保険適用の対象外で治療費が高価だった。

 2014年4月以降は、32本の歯のうちの一部について、ハイブリッドレジンの使用が保険適用の対象となる。しかもCAD/CAMを用いて設計・製造することが保険適用の条件。つまり、ハイブリッドレジンの成形には3Dスキャナー/3D加工装置が欠かせなくなる。

 「MEDTEC Japan 2014」の会場では、歯科分野向けの3Dスキャナー(カナダDentalWings社製)と3D加工装置(ローランド ディー. ジー.製)をデータ・デザインが展示している。いずれも発売済みで、価格は前者が300万円前後、後者が500万円前後という。

■変更履歴
記事初出時、ローランド ディー. ジー.製の装置を「3Dプリンター」としていましたが、正しくは「3D加工装置」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。