車載エレクトロニクスで重要な仕様の一つに堅牢性(robustness)がある。自動車にかかるストレス/負荷条件をまとめた「ミッションプロファイル」を活用して、堅牢な車載エレクトロニクスを設計する試みに関して、自動車メーカー、Tier1と呼ばれる部品メーカー、半導体メーカー、そして大学がそれぞれ講演した。

 これらの講演は、電子設計技術の国際学会「DATE 14:2014 Design, Automation and Test in Europe」(2014年3月24日~28日にドイツ・ドレスデンで開催)の一つのセッションで行われた。セッション3.8「Hot Topic:Mission Profile Aware Design - The Solution for Successful Design of Tomorrows Automotive Electronics」がそれである。自動車メーカーの独Audi社、部品メーカーの独Robert Bosch社、半導体メーカーの独Infineon Technologies社、そしてドイツの国立大学の一つLeibniz Universität Hannover Rpbertそれぞれから講師が登壇した。

図1●最初に登壇したAudiのUlrich Abelein氏 日経エレクトロニクスが撮影。
図1●最初に登壇したAudiのUlrich Abelein氏
日経エレクトロニクスが撮影。
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 最初に登壇したのはAudiのUlrich Abelein氏である(図1)。同氏は2年前のDATE 2012でも登壇して、車載半導体の堅牢性について講演している(日経テクノロジーオンライン関連記事)。その際には、車載半導体の品質規格「AEC-Q100」に代わる仕組みとして「RESCAR(Robuster Entwurf von neuen Elektronikkomponenten für Anwendungen im Bereich Elektromobilität) 2.0」を紹介した。今回は、セッションタイトルにもあるミッションプロファイルの意味や自動車メーカーのミッションプロファイルへの関わり方について話した。講演タイトルは「Mission Profiles-Solution or challenge -The OEM Perspective」である。