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「ネットワークを経由して病院が社会に広がる」、情報化社会の医療を京大病院・黒田氏が語る

2014/03/18 11:30
高野 敦=日経テクノロジーオンライン
京都大学医学部附属病院 医療情報企画部長/病院長補佐の黒田知宏氏
京都大学医学部附属病院 医療情報企画部長/病院長補佐の黒田知宏氏
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 京都大学医学部附属病院 医療情報企画部長/病院長補佐の黒田知宏氏は、デジタルヘルス産業創出の道筋を議論する「デジタルヘルス・サミット ~デジタルヘルスの未来2014~」(2014年3月18日、JA共催ビル、主催:日経デジタルヘルス)に登壇し、ユビキタス・センサーネットワークなどの情報化社会における医療の在り方を提言した。社会にセンサーや情報機器が広がっていくことで、医師以外の人も医療行為に携わる場面が増えるという。

 黒田氏によれば、医師の役割は主に「診察」「診断」「治療」「研究」の4つに分類できるという。そのうち診断と研究はコンピューター化が進んでいる上、診察や治療もセンサーや機械の役割が高まっているので、医師が関与する割合は相対的に低下している。逆にいえば、医師という限られた医療資源を有効に生かすために、今後は医師をどのように配置するか、医師以外の人が医療行為にどのように携わっていくのかといった「再配分」の議論が重要になると同氏はみている。

 医師と医師以外の分業を進める上で不可欠なのは、医療情報が一元的に集約される制度とシステムの整備だ。北欧では、患者や高齢者の家庭にセンサーや情報機器を設置して医療情報を日常的に収集し、異常の予兆を確認できたらまずケアマネージャーが駆け付けるという診療体制の構築が進んでおり、ケアマネージャーに診療報酬を認めることについての検討もされているという。「今後、病院の機能は病院という箱の中にとどまらず、社会全体に広がっていく」(黒田氏)。そうした未来の実現に向けて、今こそ決断の時だと同氏は指摘した。

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