FeliCaを搭載しないスマートフォンをFeliCaに対応させるための製品が登場した。microSDカード版のFeliCaカードだ。スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2014」(2014年2月24~27日)でソニーがフェリカネットワークスのブースで展示した。
microSDカード版のFeliCaを開発したのはソニーとオランダGemalto社。ソニーは、既にNFCに対応するスマートフォン向けに、SIMカードにFeliCa対応のセキュアエレメントを用意するシステムを提供済み。今回、NFCに対応しない端末に向けてmicroSDカード版のFeliCaカードを提供する。スマートフォンのアプリケーションソフトウエアがSDのインターフェースを介してFeliCaチップと通信し、情報を参照したり、更新したりすることが可能である。特にNFCの環境が整っていない発展途上国をターゲットに販売する計画である。マイクロSDスロットのないiPhoneに向けてはmicroSDカードを挿入可能なジャケットを用意する。
アクティブタグを使った安価な決済システムも
フェリカネットワークスは発展途上国向けのシステムとして、ダイナミックタグを使った決済システムも展示した。一般に非接触カードの決済では、店舗側にリーダー/ライターを設置するが、これは店舗側にコストが掛かる。
展示したシステムでは、リーダー/ライターとしてスマートフォン側のものを利用し、これでダイナミックタグを読み取る。ダイナミックタグには店舗側が入力した決済金額が書かれている。クラウドのシステムがスマートフォン経由で送られてきたアクティブタグからのデータを認証し、成功すればこの決済金額が利用者の残高から引かれる。こうすることで安価なダイナミックタグで決済システムを実現できるという。
当初、microSDカード版のFeliCaカードをフェリカネットワークスが提供するとしていましたが、正確にはソニーの商材でした。お詫びして訂正します。 [2014/02/26 19:10]