半導体製造装置および半導体材料を扱う企業が集まった国際的な工業会SEMIが、毎年日本で開催する大型イベント「セミコン・ジャパン」。37回目となる2013年は、12月4日~6日の3日間にわたって幕張メッセ(千葉県美浜区)で開催される。これに先駆けて、セミコン・ジャパン推進委員会の委員長を務めるニコン代表取締役兼 副社長執行役員精機カンパニープレジデント 牛田一雄氏に、今回のセミコン・ジャパンの見所などについて聞いた。

牛田 一雄 氏
セミコン・ジャパン推進委員会 委員長 ニコン
代表取締役 兼 副社長執行役員 精機カンパニープレジデント 知的財産本部担当 経営企画本部副担当
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─まずセミコン・ジャパンが深くかかわる半導体業界の最近の動きを教えて下さい。

牛田氏 世界の半導体市場は、2013年後半から上向くと見ています。市場を主にリードするのはメモリーです。新興国を中心にスマートフォンやタブレット端末の市場が伸びることからメモリーの需要が拡大するでしょう。このところ伸び悩んでいたパソコン向けメモリーの需要も回復すると見ています。ただし、出荷数量は増えるものの、価格は低下するでしょう。そのため、売上げは数量と同じようには伸びないと思います。従ってコストダウンは必須です。

 半導体のコストダウンを進めるうえでカギを握るのは、微細化の技術です。微細化のトレンドが終焉を迎えつつあるという見方もありますが、2016年~2017年までは引き続き微細化は進展すると見ています。さらに2016年頃から、450mmウエーハの量産が始まる可能性があります。これらの動きを受けて、最先端プロセス向けを中心に半導体製造装置の市場も伸びるでしょう。