SiCパワー半導体の最新動向も

─そのほかのセッションについては。

奈良氏 昨年のSTSで大きな注目を集めたパワー半導体のセッションでは、前回に引き続き次世代パワー半導体として注目されているSiCパワー半導体が話題の中心です。「SiCパワー半導体技術の進展とパワーエレクトロニクス応用」と題したこのセッションでは、技術動向、今後の課題、応用展開の現状などを、SICパワー半導体の分野の第一人者の方々に解説していただきます。

 先端デバイス・プロセスのセッション「低消費電力デバイスの展望」では、電子デバイスの低電力化技術や、低電力化に貢献する次世代メモリの開発状況を解説します。市場の成長が期待されているモバイル機器やインフラ監視のためのセンサーネットワーク・システムなどでニーズが高いことから、いま最も重要な技術の一つと言えるでしょう。テストのセッション「テスト技術最前線」では、テスト技術の今後の方向性について言及する予定です。

無料セッションを大幅に拡充

─ 展示会場内で開催される無料セミナーは。

奈良氏 STSの無料セッション「STSサテライト」は、今回大幅にプログラムを拡充しました。今年の大きな特長といえるでしょう。STSサテライトは、一昨年の30周年の際に記念イベントの一つとして初めて開催しました。この狙いは、有望な技術の最新動向を、その分野の専門家だけでなく、幅広い分野の来場者に知ってもらうことでした。これによって、応用が広がり、新しいビジネスが生まれる可能性が高まると考えたのです。そこで多くの人が気軽に会場に足を踏み入れられるように無償にするとともに、展示会場内のオープンスペースで開催することにしました。この企画が、来場者にたいへん好評だったことから翌年以降も続けて実施しています。

 昨年は2日間で二つのセッションを開きましたが、今回は2日間で五つのセッションを設けました。展示会場内の特設スペース「TechSTAGE PREMIER」で開催します。セッションを一気に増やしたのは、新しいビジネスを創出する機会を増やすことが、これから半導体業界を盛り上げるうえで役に立つと考えたからです。

表1 SEMIテクノロジーシンポジウム(STS)の有料セッション(会場:国際会議場)
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表2 STSの無料セッション「STSサテライト」(会場:展示会場ホール1 “TechSTAGE PREMIER”)
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