講演の様子
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青森県の展示ブースの様子
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ヘルスプロモーションカーの説明資料
ヘルスプロモーションカーの説明資料
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 パシフィコ横浜で開催中の「ヘルスケアデバイス展 2013」(主催:日経BP社、会期:2013年10月23~25日)では2013年10月23日、プレゼンテーションシアター内で「青森から世界へ」と題して、青森県 商工労働部 新産業創造課 総括主幹・SM(医療・健康福祉産業創出G)の村下公一氏が講演。同県が進める「青森ライフイノベーション戦略」について説明した。

 村下氏はまず、青森県に医療関連の課題が山積していると指摘。具体的には、高齢化が進んでいること、平均寿命が短いこと、医師不足・偏在が顕著なこと、などを挙げた。その上で、「これらの課題を逆手に取って、新たな医療のモデルを作っていこうというのが、青森ライフイノベーション戦略だ」(同氏)と位置付けた。

 取り組みの具体例として村下氏が挙げたのが、「ヘルスプロモーションカー」である。ヘルスプロモーションカーは、小型の医療機器などを搭載した多機能小型車で、訪問診療や健康診断支援、医師派遣などに使うもの。医療資源に恵まれない地域(へき地医療)の課題解決に向けて、青森県とGEヘルスケア・ジャパンが2012年から青森県の東通村・南部町・深浦町の3町村において実証実験を進めてきた。

 村下氏は、ヘルスプロモーションカーに関する取り組み以外にも、GEヘルスケア・ジャパンとの連携を深めていることを強調。「GEヘルスケアが青森県に関心を持ってもらっていのは、今後の医療を考える上で、(課題が山積している)青森県が最適な実証のフィールドだからだ」(同氏)と説明した。

 青森県は、今後もさまざまな連携を進めながら「出口戦略を明確にした取り組み」(村下氏)を進めていく考え。前述のヘルスプロモーションカーの実証実験で既に成果が見え始めていることなどを踏まえながら、「検証した新たな医療モデルを、アジア、世界へと展開していく」(同氏)と語り、講演を締めくくった。

 なお、青森県はヘルスケアデバイス展内に展示ブースを構えており、青森ライフイノベーション戦略などについて紹介している。