建設中のBerlin City Cube
建設中のBerlin City Cube
[画像のクリックで拡大表示]
Heitecker氏(右)と筆者
Heitecker氏(右)と筆者
[画像のクリックで拡大表示]

 ドイツMesse Berlin社でIFAグローバル統轄本部長を務めるJens Heitecker氏に、今年のエレクトロニクス機器関連見本市「IFA」について聞いた(インタビューは会期初日の9月6日に実施)。

――今年のIFAの数値をまず確認したいのですが。

 入場者数は今のところ昨年と同じ24万人程度だとみていますが、特に近年は国際的な色彩を強めていることもあり、増える方向でしょう。展示社は昨年(2012年)が1439社でしたが、今年(2013年)は1493社に増えました。

――今年の新しいトレンドを教えてください。

 「来場者にとって最も効率的なショーでありたい」という基本コンセプトは全く変わっていません。メーカーが効率的にディーラーに会え、ディーラーも効率的に集中的にメーカーと交渉できるという、IFAの強みは昔も今も変わっていません。IFAは新分野を積極的に受け入れていますが、特にIT(情報技術)と通信関係が積極的に加わってきたのが、新しい流れだと思います。特にIFAにとって、この流れは歓迎できるのです。

――と、いいますと?

 IFAでは、7年前に白物家電が加わりました。この時は、大きな批判がありましたが、今になってあの決断は正しかったと思います。オーディオ・ビジュアルがスマート化し、それにスマホやタブレット、通信が加わるということは、どういうことでしょうか。家がスマートホーム化していく中で、また個人がスマート化していく中で、それに必要なすべての要素、つまり民生機器、家電機器、通信端末、個人用端末が、IFAにすべて結集することを意味しています。その意味で、決まった枠にとらわれることなく、柔軟に新しいトレンドを受け入れていったことが、今、IFAの価値をより高めているといえるでしょう。私は最終的には、そうしたトレンドはコンシューマ・エレクトロニクス業界をさらに強くするものだと信じています。