Philips初の4Kテレビ「9000シリーズ」
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TP Vision社CEOのMaarten de Vries氏
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無線LAN機能搭載の調理家電「Home Cooker」
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iPadからメニューを選ぶと必要な食材を教えてくれる
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Saecoの無線LAN機能搭載エスプレッソ・マシーン「Grand Barista Avanti」
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味の濃さなどをiPadからカスタマイズ可能
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Philips Consumer Lifestyle社CEOのPieter Nota氏
Philips Consumer Lifestyle社CEOのPieter Nota氏
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 オランダRoyal Philips社は現地時間2013年9月5日に開催したIFA2013のプレスカンファレンスで、同社ブランドでは初となる4K液晶テレビ「9000シリーズ」や、無線LAN機能を搭載したキッチン家電のコンセプト・モデルなどを紹介した。

 「9000シリーズ」は84型と65型の2製品をラインナップ。IFAの開催後から欧州各地域で販売を順次開始する予定である。「高精細な4Kアップコンバート機能の搭載も含めて高画質を追求した。65型は4999ユーロ(65万円前後)という挑戦的な価格設定とした」(Philips社のテレビのデザイン・製造・販売・マーケティングを担当するグループ企業オランダTP Vision社のCEO、Maarten de Vries氏)とし、欧州を中心に4Kテレビのシェア拡大に意欲をみせた。

 100チャンネルを超えるVODサービスなどが楽しめるテレビ向けのクラウド・サービス「Cloud TV」も発表した。宅内のエネルギー管理やホーム・セキュリティなどの機能も組み込まれる予定という。

 オーディオでは、“Spotify公認”をうたう無線スピーカ「Fidelio SoundSphere」も注目を集めた。インターネット経由でSpotifyに接続する機能をスピーカ本体に組み込んだわけではなく、ペアリングしたスマートフォンのSpotifyアプリでストリーミング再生した音声を無線でスピーカに飛ばして聴くという使い方になるようだ。欧州を中心に人気の高い音楽配信サービスであるSpotifyとのコラボを打ち出し、Philips社のオーディオ製品のハイエンド・シリーズ「Fidelio」の普及を進める戦略だ。なお本機以外にも、いくつかの“Spotify公認”無線スピーカが新製品として展示されている。

 キッチン家電でも無線LAN機能を搭載するコンセプト・モデルを出展した。「Home Cooker」は無線LAN機能搭載の調理家電。iOS用アプリで献立を選択すると、メニューに必要な食材が表示される。食材をカットしてクッカーに入れるところまではユーザーが自分で下ごしらえをしなければならないが、食材のセットが完了すれば、あとは無線LAN接続したiPadから「調理スタート」を選択して、料理の出来上がりを待つだけ。途中で水を足さなければならないときや、調理が完了した際など料理の各段階で知らせるアラーム機能も備える。

 Philips社のグループ企業であるイタリアSaeco社からは、無線LAN機能を搭載したエスプレッソ・マシーン「Grand Barista Avanti」が出展されている。本体に豆やミルクなど材料をセットした後に、iOS用アプリから20種類を超えるコーヒーのテイストを選択。豆の挽き方やミルクとの割合による濃さの調整など、味のカスタマイズもアプリ上で設定できる。カスタマイズした設定を保存する機能も備える。

 これらの無線LAN機能搭載キッチン家電は、コンセプト・モデルとしての出展という。「今後はIFAなど様々なイベントに展示しながら、来場者の反響をみて商品化を検討していきたい」(Philips)。

 カンファレンスにはPhilips Consumer Lifestyle社のCEO、Pieter Nota氏が登壇。「Philips社はこれまで、コンシューマが望むイノベーションを開拓してきた。これからもコンシューマからのフィードバックを重視しながら魅力ある製品を開発、提供していく」と述べた。