Facebook社のTaylor氏
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用途によりサーバー機の構成を変える
用途によりサーバー機の構成を変える
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NANDが徐々に浸透
NANDが徐々に浸透
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Facebook社のフラッシュ・メモリ業界への呼びかけ(その1)
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Facebook社のフラッシュ・メモリ業界への呼びかけ(その2)
Facebook社のフラッシュ・メモリ業界への呼びかけ(その2)
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Microsoft社のVaid氏
Microsoft社のVaid氏
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「Flash Memory Summit(FMS)2013」(2013年8月13~15日、米国カリフォルニア州Santa Clara)の会期初日の基調講演のトップバッターを務めたのは、米Facebook社でサーバー機などのクラウド・インフラ戦略を担当するJason Taylor氏(同社 Director, Infrastructure)である。同氏は「Flash at Facebook:The Current State and Future Potential」と題して、同社のデータセンターにおけるNANDフラッシュ・メモリ(以下、NAND)の活用状況を紹介した。

 Taylor氏によれば、Facebook社はサーバー機に対して膨大な投資を行っており、2012年のサーバー機関連の投資額は12億4000万米ドルに達した。同社はデータベース用やインデックス・サーバー用などの用途ごとに異なる構成のサーバー機を用いており、NANDの活用方法も用途ごとに異なるという。データベース用ではRAMとHDDの間を埋めるキャッシュや、HDDを置き換えるストレージとしてNANDを用いているのに対し、インデックス・サーバー向けではRAMの代わりにNANDを用いている。2010年までは同社のデータベース用サーバー機の大半が「RAM+HDD」という構成だったのに対し、2011年に「RAM+キャッシュ用NAND+HDD」、2012年には「RAM+NAND」の構成が増えてきたという。

 同氏は今後、1回しかデータを書き込めない代わりにコストを劇的に安くした「Write Once Read Memory(WORM)」を用いた“Cold Flash Storage”をサーバー機向けストレージの選択肢にしたいとの要望を語った。同社が使うサーバー機では、画像データのように後から更新されることの少ないデータの保存量が非常に多いことから、書き換え頻度の多い“ホット・データ(hot data)”を対象としない“冷たいデータ”向けに莫大なストレージ容量が必要というわけだ。「最も品質の低いNANDをサーバー機向けに利用可能としてもらいたい。書き換え速度は遅くてよく、書き換え可能回数も少なくてよいので、とにかくコストを下げてほしい」(Taylor氏)と講演会場を埋めたフラッシュ・メモリ業界関係者に訴えた。