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【SFJ】「FinFETの特性ばらつきはゲート仕事関数に要因」、産総研が10nm世代への微細化指針

大下 淳一=日経BP半導体リサーチ
2013/05/21 19:34
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講演する昌原氏
講演する昌原氏
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 SEMI(国際半導体製造装置材料協会)が主催するフォーラム「SEMI Forum Japan(SFJ)2013」が2013年5月21日、グランキューブ大阪(大阪市)で開幕した。5月21~22日の会期中、半導体関連の技術セミナーやチュートリアル、シンポジウムなどが開催される。5月21日にパラレル・セッションの一つとして開催された「先端CMOSデバイス・プロセスセミナー」では、産業技術総合研究所(産総研) ナノエレクトロニクス研究部門 シリコンナノデバイスグループ長の昌原明植氏がFinFET技術に関する最新の研究成果を発表した。講演タイトルは「14nm以細対応マルチゲートFinFETデバイス技術」である。

 FinFETは薄膜チャネルを備えるダブルゲート構造のMOSFETで、ゲートによるチャネル制御性が高く、チャネルに不純物を添加しなくてもリーク電流を抑えられるという特徴がある。不純物添加を不要にできることから、FinFETは従来、バルクCMOSで問題となるしきい値電圧のランダムばらつきに対する耐性が高いと考えられてきた。ところが昌原氏らのグループの解析によれば、「FinFETの特性ばらつきはそれほど小さくなく、何も工夫しなければ15nm世代への微細化さえ難しい」(同氏)という。

 解析の結果、FinFETの特性ばらつきを支配する要因は、ゲート長やフィン厚さ、ゲート絶縁膜厚さなどのばらつきではなく、メタル・ゲートの仕事関数のばらつきであることが判明した。Moのような一般的な金属材料でゲート電極を形成する場合、成膜時にゲートが多結晶構造になるために、場所によって面方位がばらつく。金属の仕事関数は面方位に依存して変化するために、結果として仕事関数がばらついてしまうという。

 この問題に対処するために、産総研は場所によるばらつきを生じにくいアモルファス膜をゲート電極材料として用いる手法を開発した。選んだのはTaSiNである。TaSiNはスパッタ法で安価にアモルファス膜を成膜できるという特徴があり、そのアモルファス構造は1000℃程度の高温アニール処理を経ても維持されるという。デバイスを試作した結果、しきい値電圧のばらつきの指標となるAvt値(Pelgromプロットの傾き)を1.34mVμmと、従来比で半減できた。このばらつきであれば「15nm世代のSRAMを実現できる」(昌原氏)。

FinFETの特徴を生かしてSRAMの動作マージンを向上

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