図●トークシステムが新開発のクランプを使って試作した、片手で高さ調整できる点滴スタンドと上肢台。点滴スタンドの細めのパイプについている白色の樹脂部品がグリップ。
図●トークシステムが新開発のクランプを使って試作した、片手で高さ調整できる点滴スタンドと上肢台。点滴スタンドの細めのパイプについている白色の樹脂部品がグリップ。
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 トークシステム(本社東京)は、点滴スタンドや上肢台(採血などの際に腕を載せる台)の高さを片手で調整できるクランプを開発し、同クランプを用いて試作した点滴スタンドや上肢台を「MEDTEC Japan 2013」に出品した(図)。

 同クランプは、太めのパイプの内側に細めのパイプを挿入した伸縮式のパイプに適用可能なもの。太めのパイプに対して細めのパイプを固定したり、開放してスライド可能にしたりすることができる。しかも、細めのパイプに配したグリップを軽く持ち上げるだけでクランプを開放できるため、同グリップを握ったまま、細めのパイプをスライドさせられる。

 新開発のクランプの保持力は、太めのパイプの内径が直径22mmのもので600N。同社によると、生産設備などでの活用も想定したものという。

 同社は、ノウハウとして、同クランプの構造を明かさない。ただ、軸に対してスライドする可動部をクランプする同社の既存製品を応用したものという。この既存のクランプは、可動部に設けた穴と軸の間にはめ込むもので、アウターリングとローラ、ローラを保持するリテーナ、およびばねから成る。可動部の穴にはアウターリングを、アウターリングの中にはローラを保持したリテーナを、リテーナの内側には軸を挿入するといった構成だ。