今回の新製品 ルネサスのデータ。
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Smart Analog製品のロードマップ ルネサスのデータ。
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従来製品のSmart Analog IC500シリーズ(左3列)と新製品のSmart Analog IC300シリーズ(右2列)の主な機能 ルネサスのデータ。
従来製品のSmart Analog IC500シリーズ(左3列)と新製品のSmart Analog IC300シリーズ(右2列)の主な機能 ルネサスのデータ。
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 ルネサス エレクトロニクスは、アナログ回路の構成や特性をマイコンから変更できる「Smart Analog」の第3弾製品として、「Smart Analog IC300シリーズ」を発表した(ニュース・リリース)。センサー向けのアナログ・フロントエンド回路を1チップにまとめたICである。

 Smart Analog製品には、アナログIC単独の「Smart Analog IC」と、アナログICおよびマイコンを1パッケージに収めた「Smart Analog MCU」がある。それぞれの最初の製品として2011年10月に「Smart Analog IC500シリーズ」(Tech-On!関連記事1)と、2011年11月に「RL78/G1E」(同2)を発表している。新製品のSmart Analog IC300シリーズは、Smart Analog全体としては第3弾、Smart Analog ICとしては2つ目の製品になる。IC500シリーズ(以下、従来品)に比べて、低電圧・低電力で動作する。

 例えば、従来品の電源電圧範囲は3.0V≦VDD≦5.5Vだったのに対して、新製品は2.2V≦VDD≦3.6Vになった。なお、全アンプが「レールtoレール入力」機能を備えてる。また、消費電力は、従来品の最大62mWから新製品は22.4mWへと大幅に削減された。これで白物家電や、ヘルスケア機器、防犯装置などに加えて、電池駆動のセンサー搭載機器への応用が容易になり、長時間稼動や電池の小型化によるシステム・コスト低減が可能になるという。

 新製品には、回路構成可変型の「Smart Analog IC 300」と汎用計装アンプ型の「Smart Analog IC 301」がある。前者は、回路構成と特性を変更できるセンサ信号増幅回路(計装アンプ、差動アンプ、反転アンプ、非反転アンプ、I/V変換アンプなどの回路構成に変更可能。ゲイン、オフセット変更可能)に加え、ノイズを除去するフィルタ回路を内蔵する。後者は、微弱な信号の増幅に適した計装アンプ方式の回路構成で、ゲイン特性変更のみ可能になっている。

■変更履歴
この記事の掲載当初、本文の第1段落(要点を除く)の中ほどで、「RL78/G1A」としていたのは「RL78/G1E」の誤りでした。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。