Technologyの論文数は減少傾向
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地域別の投稿論文数
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地域別の採択論文数
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採択論文数のランキング
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Circuitsの論文数はほぼ横ばい
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投稿論文の分野別構成
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地域別の採択論文数
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採択論文数のランキング
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企業/大学別のデータ
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 半導体デバイス/回路技術の国際学会「2013 Symposia on VLSI Technology and Circuits(2013 VLSI Symposia)」が2013年6月10~14日にリーガロイヤルホテル京都(京都市)で開催される。VLSI Symposiaは半導体デバイス技術を扱う「2013 Symposium on VLSI Technology」(6月10~13日)と、回路技術を扱う「2013 Symposium on VLSI Circuits」(6月11~14日)の二つからなる。近年はそれぞれの学会が互いに連携を強めており、デバイスと回路の両面から半導体技術の議論が行われる点が大きな特徴になっている。

 今年はVLSI Symposiaの創設者の一人で2011年11月に亡くなった東京大学名誉教授の田中昭二氏を追悼し、「Message for the Future of VLSI」と題したエグゼクティブ・パネル・セッションが開催される(6月12日、午前8:30~9:50)。高名なパネリストが今後のVLSI研究開発への提言を行う。

 参加人数は2013 Symposium on VLSI Technologyが約600人、2013 Symposium on VLSI Circuitsが400~500人を見込んでおり、全体で1000~1100人規模になるという。これは2000年代半ばのピーク時に比べると低い水準だが、ここ数年ではほぼ例年並みとする。

Technologyは日本が存在感を維持

 デバイス技術を扱う2013 Symposium on VLSI Technologyは、投稿論文数が164件、採択論文数が68件、採択率が41%だった。Late Newsは9件の投稿中、3件が採択された。ここ数年、投稿論文数と採択論文数はともに減少傾向にある。この理由として「半導体の製造分野では競争が激化しており、学会でオープンに議論できる内容が減ってきた」(Symposium on VLSI Technology委員)ことがあるという。

 地域別の投稿論文数を見ると、台湾や中国からの投稿が昨年に比べて伸びた一方で、米国からの投稿が大幅に減った。米国ではファブレスの半導体メーカーが多く、デバイス技術に関する発表が減っているためとする。地域別の採択論文数を見ると、1位が日本、2位が米国、3位がベルギーなどのEUとなっており、日本の存在感が大きい。東芝やソニーなど、半導体製造ラインを所有する企業がまだ力を失っていないほか、大学や研究機関でもデバイス技術の研究開発が活発であることを示している。

 なお、採択論文数のランキングでは、1位がベルギーIMECの9件、2位が台湾Macronix International社の5件、同率2位が超低電圧デバイス技術研究組合(LEAP)の5件などが上位を占める。

 プレナリー・セッションでは、台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.)のJack Y.-C. Sun氏がシステム・スケーリングやオープン・イノベーション連携に関して講演する。また、米Qualcomm社のRobert Gilmore氏が第5世代(5G)のモバイル・デバイスに関する講演を行う。

 また、二つのフォーカス・セッションを設けており、一つは「3D System and Packaging」と題してTSV(Si貫通ビア)を用いた3次元LSI技術などに関する招待講演を行う。もう一つは「3D and Emerging Memory」をテーマにメモリ・セルの3次元積層化技術などが議論される。