EDA・ソフトウエア 強いLSIやボードを設計するための
 

IC産業の未来をヘルスケアは開けるのか

佐久間広昭=EDA Online特派員
2013/03/21 03:16
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 欧州版のDAC(Design Automation Conference)であるDATE(Design, Automation and Test in Europe)がフランスのグルノーブルで行われている(2013年3月18日~22日)。欧州には、伊仏合弁STMicroelectronics社をはじめとして、米Intel社などの米国半導体企業とは一味違った半導体企業が複数存在している。欧州の半導体企業は、IMECや欧州の多数の大学と国境を越えて共同研究を行い、日本にいては理解できない独特の設計文化を生み出している。自動車や航空宇宙のほか、各種センサとアナログ回路に強みを持っているのが特徴である。

会場の「Grenoble Alpes Congrès – Alpexpo」
Tech-On!が撮影。
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 DATE 2013の初日である18日の月曜日には複数のチュートリアルが行われた。終日コースが5つ、半日コースが6つと盛りだくさんだった。その中から、いかにも欧州の設計文化らしい「E-health: Systems, Components and Technologies」を選んで聴講した。オーガナイザはスイスEPFL(École Polytechnique Fédérale de Lausanne:スイス連邦工科大学ローザンヌ校)教授のGiovanni De Micheli氏(元・米Stanford Universityの教授)である。

 講演者には、De Micheli氏自身に加えて、ベルギーIMECのRudy Lauwereins氏、ドイツUniversity of KaiserslauternのSven Ingebrandt氏、EPFLのCarlotta Guiducci氏、STMicroelectronicsのBenedetto Vigna氏(Tech-On!関連記事)、米University of MassachusettsのWayne Burleson氏の5人が立った。

「小さくする」歴史が医療に大いに役立つ

 最初の講演者はIMECのLauwereins氏である。同氏は半導体が医療に挑戦する意義を説明した。まず、計算機の進化の歴史を振り返り、部屋を占有していた計算機が机の上にのり、膝の上にのり、現在は手のひらのスマートフォンになっている。この「小さくする」歴史が医療に大いに役立つという。ご存じのように半導体業界は苦しい状態にある。その理由は開発コストの増大にあり、NRE(nonrecurring engineering)コストに見合う売り上げを確保するのが困難な状況だ。

 しかし、医療の分野は違う。医療関係の費用がGDP(国内総生産)に占める割合は2008年には米国では15%超、ドイツ、スイス、英国でも10%に迫ろうとしている。このように、「いい値」でお金を出してくれる世界を見逃すことはない。それでも、医療費は高騰しており変革が求められている。病気を治療する医療から、健康を管理するための医療への変化である。すなわち、病気にならないために、病気をひどくしないためにお金を使えば、トータルの医療費が下がるという考え方である。そのためには、体の状態を正確にかつ、迅速に知る必要がある。

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