NFC対応スマートフォンをゲートの読み取り台に置いたところ
NFC対応スマートフォンをゲートの読み取り台に置いたところ
[画像のクリックで拡大表示]
会場南口の様子。左が顔写真付きIDによる入場ゲート、右がNFC対応スマートフォンによる入場ゲート
会場南口の様子。左が顔写真付きIDによる入場ゲート、右がNFC対応スマートフォンによる入場ゲート
[画像のクリックで拡大表示]

 スペインのバルセロナで開催された携帯通信関連イベント「Mobile World Congress 2013」では、今年からNFC対応スマートフォンによる入場に対応した。MWC2012では、入場の際にはパスポートなどの顔写真付きIDを見せた上で、ICタグを内蔵した参加証でゲートを通る必要があった。MWC2013では、昨年と同じ顔写真付きIDによる入場に加え、顔写真を登録したNFC対応スマートフォンを使った入場もできるようになった。

 NFCに対応したAndroid端末を持っている参加者は、あらかじめ「NFC Badge」というアプリケーション・ソフトウエア(アプリ)をインストールし、パスポート・レベルの顔写真(Fcebookで使っている顔写真など)を登録しておく。現地で参加証を引き取る際にアクティベーションを受けることで、このアプリでの入場が可能になる。

 NFC対応スマートフォンで入場する際には、NFC Badgeを起動しておく。ゲートの読み取り台にスマートフォンを置くと認識され、画面表示がひと回り小さくなり「タップしてビーム」と表示される。あとは画面をタップするだけでゲートを通過できる。

 顔写真付きIDによる入場者とNFC対応スマートフォンによる入場者とでは、絶対数では顔写真付きIDによる入場者の方が多かった。ただ、NFC対応スマートフォンによる入場ゲートも、通過している参加者が常に見られる程度には使われていた。会場南口ではNFC対応スマートフォン向けレーンが複数設けられていたため混雑することはなかったが、会場北口ではNFC対応スマートフォン向けレーンが一つしかなかったため、朝は順番待ちの列ができていたという。

 MWC2012に引き続きNFC関連の展示を行ったフェリカネットワークスの事業戦略部 広報課長の中谷由里子氏は「NFCの展示に対する参加者の興味は、今年の方が断然高い」と語る。NFCを使った入場を実体験することで、NFCを身近に感じる参加者が増えたようだ。