写真1●MWC2013のSlimPortブース
写真1●MWC2013のSlimPortブース
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写真2●富士通のQH55/JやGoogleのNexus 4などのデバイスがSlimPortに対応している
写真2●富士通のQH55/JやGoogleのNexus 4などのデバイスがSlimPortに対応している
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写真3●富士通のQH55/JからSlimPortで大型TVに出力できる
写真3●富士通のQH55/JからSlimPortで大型TVに出力できる
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写真4●QH55/JのmicroUSBポートから出力している
写真4●QH55/JのmicroUSBポートから出力している
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写真5●変換アダプタにmicroUSBを使って給電することでスマートフォンの充電も同時にできる
写真5●変換アダプタにmicroUSBを使って給電することでスマートフォンの充電も同時にできる
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 米Analogix Semiconductorは、2013年2月25日よりスペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress 2013」に出展し、対応機器のmicroUSBポートからディスプレイ出力が可能な新規格「SlimPort」を展示した(写真1)。

 一般的なスマートフォンやタブレットでは、microUSBからのディスプレイ出力はサポートしていない。これに対してSlimPortに対応したスマートフォンやタブレットでは、microUSBポートからVGAやDVI、HDMI、DisplayPortなどのコネクタを経由して外部ディスプレイへの出力が可能となる。

 対応機種として、すでにGoogleから発売されているLG製のスマートフォン「Nexus 4」や、富士通のWindows 8タブレット「ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J」が存在する(写真2~写真4)。

 microUSBポートからディスプレイに出力する規格として、SamsungのGALAXYシリーズやソニーモバイルのXperiaシリーズの一部が採用する「MHL」もある。MHLとの違いとして、SlimPortは「動作にあたって外部からの電源供給が不要。1080p/60Hzの動画再生や3Dに対応し、実装もコンパクト。出力先はVGA・DVI・HDMI・DisplayPortなどあらゆる規格に対応できる」(ブース担当者)と自信を見せた。

 通常、SlimPortを使用する際にはmicroUSBポートがふさがれるため、スマートフォンやタブレット本体を充電することはできない。しかしSlimPort用の変換アダプタは、アダプタ自体に充電用のmicroUSBポートを備えている。このポートにmicroUSBケーブルを接続することにより、端末本体を充電できる(写真5)。ただし、この充電機能は富士通のQH55/Jでは動作しない。

 フルHDの動画を大画面TVに出力するデモでは、再生時の遅延はほぼ感じられないレベルだった。現時点ではLG、富士通のみが採用しているものの、今後は他のメーカーにもさらに採用を促していくという。