[画像のクリックで拡大表示]

 韓国LG Electronics社の超短焦点フロント型プロジェクタはレーザを光源にするが(Tech-On!関連記事)、同じような発想のレーザ・プロジェクタをパナソニックが商品化し、2013年1月中に日本と米国で発売することが「2013 International CES」(2003年1月8~11日、米国ラスベガス)後の取材で分かった。

 レーザを光源に使うディスプレイ機器はここにきてブームになりつつある。まず三菱電機がレーザ光をDLP(Digital Light Processing)で光変調するリア型プロジェクタを米国市場でリリースし、次いで米Prysm社がレーザで蛍光体を励起させる発光方式を用いた「Laser Phosphor Display(レーザ蛍光体ディスプレイ)」を実用化した。今回のCESではLG Electronics社がレーザ光源による超短焦点のフロント型プロジェクタを展示。これはDLPを使い、単色の青色レーザからカラーホイールによってフルカラーに着色する。青の部分は、レーザの青色光をそのまま透過させる。赤と緑は蛍光体で発光させている。

 パナソニックの業務用の新プロジェクタ「SOLID SHINEシリーズ」は、「レーザ+LED+蛍光体」発光方式だ。「教育などの用途では長時間の使用が求められます。そこで圧倒的に寿命の長い青色レーザ光を光源にしました。しかし、3色ともレーザでは効率が低いので、青色レーザと蛍光体とLEDの組み合わせを考えました」(関係者)。

 当初はLG Electroncis社のような、カラーホイールに透過部分を設けて青色レーザを直接スクリーンに投射する方式も考えたという。しかし、安全規格認証上、日本ではレーザの直接投射は問題となる可能性があるので、赤と青についてはそれぞれの色のLEDを用い、緑は青色レーザによる緑蛍光体励起を利用する方式にした。「2万時間にわたりランプ交換が不要」がうたい文句である。3500 lmとかなり明るい。電源を入れてからすぐに投射可能だという。