図1 4K液晶テレビのラインアップを拡充へ。
図1 4K液晶テレビのラインアップを拡充へ。
[画像のクリックで拡大表示]

 東芝は、65型と58型の4K液晶テレビを2013年夏までに製品化することを発表した(図1)。米国ラスベガスで2013年1月8日(現地時間)に開幕する「International CES 2013」に実機を展示する。同月6日(同)に開催された報道関係者向け説明会で明かした。

 同社は2012年9月に、84型の4K液晶テレビの製品化を発表済み。今回、ラインアップを拡充し、「2013年度には58型以上における4Kモデルの台数構成比を40%まで拡大する」(東芝 執行役専務 デジタルプロダクツ&サービス社 社長の深串方彦氏)と意気込む。さらに、2014年度には同約70%に、2015年度には同約90%にまで拡大させる計画だ。

 東芝は、2013年のテレビ戦略として「クラウドサービス+4K大画面」を掲げる。「グローバル大画面戦略」と位置付け、テレビの大型化と高画質化を推進する方針である。2013年は世界市場に4Kモデルを展開し、大画面テレビの拡販を進める。

 販売価格に関しては、「後日発表するが、65型と58型の4K液晶テレビは1インチ1万円を切る価格を実現したい」(深串氏)と語った。65型と58型はVAパネルを採用し、4Kモデル向けに新開発した映像処理エンジン「REGZA ENGINE CEVO 4K」を搭載する。

クラウド・サービスも北米で開始


 東芝の2013年のテレビ戦略の柱であるクラウド・サービスに関しては、同年春から北米市場で開始することを発表した。同社は2012年10月に日本市場で「TimeOn」と呼ぶクラウド・サービスを開始している。映像コンテンツとユーザーを結びつけることを目指したものである。

 北米市場では「Toshiba Cloud TV Service」として展開する。具体的には、放送波やCATV、VODなどを横断的に検索できる「MediaGuide」をまずは提供する(図2)。友人との番組情報を共有したり、インターネット上の関連情報へのリンクを提供したりする。今後も順次機能を拡張する計画で、「リコメンデーションの進化を軸として、ユーザーが求めている機能や情報を厳選して実装していく」(同社)。例えば、「クラウド・サービスを利用して新番組の情報やランキングなど、ユーザーの視点でコンテンツ情報を提供する」(同社)という。

 サービス開始時はすべてのユーザーに対して同一のコンテンツ情報を提供するが、将来的には「趣味嗜好に合わせて、各ユーザーの合わせた番組リコメンドを実現したい」(同社)とする。

図2 放送波やCATV、VODなどを横断的に検索できる「MediaGuide」。
図2 放送波やCATV、VODなどを横断的に検索できる「MediaGuide」。
[画像のクリックで拡大表示]