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HOMEスキルアップマネジメント谷島宣之の「さよなら技術馬鹿」 > Tech-On!読者の皆様、クイズです

谷島宣之の「さよなら技術馬鹿」

Tech-On!読者の皆様、クイズです

  • 谷島 宣之=日経ビズテック・日経ビジネス・日経コンピュータ編集委員
  • 2005/10/05 17:50
  • 1/1ページ

 今回は、コラムを書くのではなく、Tech-On!読者の皆様にクイズをお出ししたいと思います。イラストを描く日経ビズテック編集長の仲森が困るかもしれませんが、彼も管理職ですから、何とかしてくれるでしょう。

 読者の皆様は、お忙しい方ばかりでしょうから、本コラムを印刷したうえで持ち運んでいただき、移動時間あるいは休憩時間のときにでも考えてもらえれば幸いです。

 では問題です。次に六つの文章を掲載します。各文章は、ある産業(業種)に精通した専門家が、その業界に関する問題点を指摘したものです。文章を読んで、六つの産業名を当てていただけますでしょうか。

識者の意見(1)
「高機能で高品質の優れた商品を作りさえすれば、世界中で売れる」という思い込みが、海外メーカーに水を空けられる原因だった。日本メーカーは、世界的視野でユーザーのニーズを意識した商品開発をしてこなかったのである。

識者の意見(2)
技術の世代交代が起きた。このときに、経験を積み上げてきた技術者は表舞台から姿を消し、新たな技術で育った人たちに置き換わり、技術の伝承ができなくなった。(中略)94年にISO9000が品質マネジメントシステムの国際規格として公表された。(中略)目的と手段を取り違えて、モデルにかかれたプロセスを表面的にこなし、小さな範囲で要領よく認証を取得し、あたかも会社全体がレベル達成したように宣伝する企業も増えた。

識者の意見(3)
技術的に先端を行く製品やデバイスが市場で急速に低価格化している事実がある。イノベーションがコモディティ化と結びつくという現象である。(中略)なぜコモディティ化が起こったのだろう。その背景には「オープンな特許政策」と「部品外販」という二つの要因が考えられる。

識者の意見(4)
業界全体が「自らの技術力が優れている」という錯覚に陥ったのである。属人的な技能(スキル)を、多くの開発者が共有できる技術(テクノロジー)だと取り違えた。

識者の意見(5)
まず、「隣との競争」を好むこと。第二に、一度勝負に勝つとすぐ有頂天になってしまい、なぜ勝ったか、これから負ける要因はないのか、勝ち続けるにはどうすればいいか、について考えようとしないことだ。(中略)「隣との競争」とは各社がみな、同じようなことをやる点に特徴がある。

識者の意見(6)
いやが応にもグローバル化に直面せざるを得ない現状になっても、日本のメーカーは抜本的な対策が取れていない。旺盛な内需を前提とした旧来のビジネスモデルに固執し、改革に踏み切ることを先送りにしてきた。

イラスト◎仲森智博
 「六つの産業? 全部、わたしが所属する産業のことを論評しているのではないか」と思われた読者がおられるかもしれません。確かに、「内弁慶」「過度の品質重視」「技の偏重」など、ここに挙げた六つの問題点を抱え込んだ産業は、日本にいくつかあるように思います。筆者が20年取材してきたコンピューター産業は残念ながら、これら六つの問題点をすべて背負い込んでいるといわざるを得ません。

 これではクイズにならないかもしれないので、ヒントを提供します。六つの文章は、日経ビズテック第9号に掲載した「停滞産業復興計画」という特集に掲載した寄稿群の中から抽出したものです。

 日経ビズテックの特徴は、筆者のような記者ではなく、実務を担当している経営者や技術者、研究者、あるいはコンサルタントや大学教授といった方々の寄稿で誌面を構成することです。一つの結論に誘導することは一切しておりません。異なる意見をたくさん掲載し、読者の方々も交え、考えていきたいという編集方針です。

 さて、今回の特集で、掲載した産業は、アパレル、家庭用ゲーム、携帯電話、ソフトウエア、時計、半導体(五十音順)です。つまり、先に掲載した六つの文章はそれぞれ、ここに挙げた産業のどれかを、識者の方が論じたものなのです。

 引用ついでに、本特集の巻頭に掲げた文章を再掲します。

 「停滞産業」とは「世界市場は拡大ないし堅調、しかし日本勢は伸び悩む」業種を指す。今回は、携帯電話、IT、時計、ゲーム、半導体、アパレルを採り上げる。各業種は現在、地を這うがごとき状況にある。かつて技術力で世界市場を席巻、我が世の春を謳歌した半導体と時計産業は、とりわけ深い谷底に沈む。だが技術と技術者が残っている限り、復興は可能である。停滞原因を追求すると、各業種共通の問題に突き当たる。「横並びで独創性無し」「構造改革の遅れ」「独自技術に執着」。根深い問題だけに特効薬はないが、復興を目指す各業種へ、応援の論考を送る。

 「復興計画」という題名からお分かりのように、特集を編集した意図は、「応援」です。ただし復興計画を立てるには、問題点を整理する必要があります。今回、各産業について寄稿いただいた方々が、問題点を指摘しつつ、打開策を提示してくださいました。ただし、問題点の多くは共通しており、日本全体の問題といえます。それだけに、上記の文に書いた通り、特効薬・即効薬はありません。引き続き、様々な方の知見を披露いただくことで、問題を解決する道を探っていきたいと考えております。Tech-On!読者の皆様も、ぜひご意見をお寄せください。

 最後にクイズの回答です。
 (1)携帯電話、(2)ソフトウエア、(3)時計、(4)家庭用ゲーム、(5)半導体、(6)アパレル、でした。これは、日経ビズテックの特集で論文を掲載した順です。

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