【起業して1年経って】
ちょうど“小保方事件”が

 1年目は「100万円稼げたらいいね」「登記代は稼ごう」と、みんな経済社会に出ることにおびえながらスタートした。ところが、予想以上に反響があった。それまで共同研究としてやっていたことに対してお金を貰ってやり始めたので嫌がられるかと思っていたら、そうではなかった。逆に、ちゃんとビジネスとして依頼ができ、クオリティーも高いということで、喜ばれた。

 会社設立準備中に、ちょうど小保方氏の事件が起こった。この状況は研究者としていいことじゃない、これを解決するのは自分達しかいないんじゃないかと思った。不正に加工した画像を検出できるサービスをネット上で無料公開したら一気に話題になり、パッケージとして売れるようにもなった。

画像解析の画面例
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 現在は、植物の成長度合い、細胞が死んでるかどうか、がんかどうか、などを機械学習で自動検出するプログラムも提供している。特許技術なども用いてどこよりも精度が高い解析結果が出せることがウリだ。今後、人工知能やクラウドの技術を応用したサービスの提供に向けた開発も進んでいる。