たまに、駅のホームにある立ち呑み屋さんで時間をつぶすことがある。本当にたまに、である。こう書くと、たまにではなく、しょっちゅうだと思われるかも知れないが、そういうことだ。(笑)

 しかし、たまに、立ち呑みしながらも大いに役立つ話に出会ったりするから、それもいいではないか。

 そういう意味で、先日の話はここ数年で一番面白く、しかも本質を射る話であり、コンサルタントとして、私も大いに参考とすべき話であった。

 立ち呑み屋さんは、詰めてもせいぜい7~8人がやっと並べるほどのカウンターがあり、中に、おでんやてんぷら、うどんやソバの調理器が所狭しと置いてある。加えて、ビールサーバーや冷蔵庫、突出しや肴の陳列ケースが一分の隙間もなく並んでいるのである。当然、一日の売り上げもそこそこの小商いである。

 さて、久し振りに(?)立ち寄ったいつものお店、そのおばちゃんが言うには、となりのホーム(この駅は2番先から6番線まで立ち呑み屋さんがある)の店が、何と、売り上げが7倍になったと言うのである。馴染み(こう書くと、いかに通っているかバレてしまうが)の店のおばちゃんが、言うのであるから本当だ。

 何でも、それまであまり売れなかった(まあ、平均と言うことだろうが)おばちゃんの替わりに任された新人おばちゃんが、あっという間に常連客を増やし、何と、それまでの平均売り上げの7倍超を記録して、それを維持しているのだと言うから驚きだ。