図面標準化は、原因追求してない不具合対策のようなもの

 設計標準化を考える上で非常に重要なことは、「図面(部品)は結果でしかない」という概念だ。なぜバラバラな図面が生まれてしまうのか。そこには必ず原因が存在する。

 結果(Output)である図面がバラバラになるというのは、顧客要求(Input)か設計のやり方(Process)のどちらか(あるいは両方)にバラ付きがあるということだ。要求と設計が同じであれば、本来なら同じ図面が生まれるはずである。ところが、実際にはバラバラの図面があふれている。つまり、要求や設計に原因があるということだ。

 製品に不具合(問題)があった場合に、原因を絶たなければ必ず再発する。これは、設計標準化でも同じである。原因である顧客要求や設計のやり方にメスを入れない限り、必ず再発する(同じようにバラバラな図面が生まれる)のである。結果の図面だけを標準化しようとするのは、原因追求をしていない不具合対策と同じで、必ず失敗する。

なぜバラバラな図面が生まれるのか
[画像のクリックで拡大表示]