日本の競争優位の源泉と言える技術の1つに、実装技術がある。電子情報技術産業協会(JEITA)は1999年から2年に一度、実装技術に関して10年後のあるべき姿を描く「実装技術ロードマップ」を発行している。電子情報技術業界の発展に継続的に貢献するのが目的だ。

 本稿では、最新版の「2015年度版実装技術ロードマップ」(詳細はこちらから)に掲載されたコンテンツの中から、豊かな社会の実現のために重要と思われることで成長が見込まれる市場、重要度が増すアプリケーション、必要とされるテクノロジーを抜粋して紹介する。

 我々のロードマップで取り上げた内容は、大きく6テーマある。6テーマは次の通りだ。

  • (1)注目される市場と電子機器群
  • (2)半導体デバイス
  • (3)電子部品
  • (4)プリント配線板
  • (5)実装設備
  • (6)実用化が期待される先端技術

 本稿では上記6テーマを2回に分けて、前編の今回は(1)を、後編で(2)、(4)、(6)を中心に、我々が描いた今後10年を見据えた各種動向のキーポイントを解説する。