ドイツVolkswagen社の中核となる車種「ゴルフ」の一つ上の車格となるクルマが「パサート」だ。モデルサイクルが長いことで知られるドイツ車だが、ゴルフが先代から現行の「ゴルフ7」となる間が4年であったのと同様に、パサートも5年で8世代目の新型を迎えた。

 背景にあるのは、MQBと呼ばれるVolkswagenのモジュールプラットフォーム戦略である。これは、基幹となる技術を共通化し、その他は車種ごとの特徴に合わせて開発していくやり方だ。そして、新型パサートのエンジンは、ゴルフに搭載したのと同様の直列4気筒1400ccという小排気量で、ターボチャージャーによる過給を備える。ただし、最高出力はゴルフより7kW大きい仕様となっている。

 とはいえ、車体全長が4.766mあり、車幅は1.832mもある中型4ドアセダンが、一回り小さなゴルフと同様のエンジンでまともに走るのか。乗ってみてのお楽しみということである。

 試乗をした「TSI Highline」は、新しいフロントグリルのデザインが横幅を強調しているため、現車を見るといっそう大柄に思え、立派な佇まいであり、どのような走りをするのか興味深いところであった。

フロントグリルが横長を強調するデザインとなり、より大柄に見える新型パサート
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