スズキの「アルトラパン」は、2002年に誕生した初代から、若い女性消費者を意識したクルマとされてきた。だが、特に新型は、オジサンが乗っても幸せを感じられる軽自動車だと思う。「まる、しかくい」と表現され、基本的にはシンプルな四角いフォルムでありながら、その角は丸く整えられ、見た目のやさしさを感じさせるデザインには男でも親近感がわく。ヘッドライトは丸く、それは昭和40年代までのクルマの表情に近い雰囲気だ。
新型ラパンの基となっているのは「アルト」で、ここでスズキは新世代の技術をふんだんに盛り込んできた。新開発された軽量高剛性のプラットフォームや、「ワゴンR」で導入されてきた減速エネルギー回生システムの「エネチャージ」など「スズキグリーンテクノロジー」の数々だ。それらが、新型ラパンにそのまま継承されている。
アルトとは違った味わいのデザインでありながら、同様の走りを実感できる。