いいことを聞いた。最近クルマを買い替えた人の話である。何でも、その人はずうっと国産車、しかもあるメーカーの一点張りで、他のメーカーにはピクリとも関心が無かったそうな。それが、買い替えたクルマは外車で、今まで一度も気にしたことのないメーカーだったとか。で、その理由が、これまた明快なのである。
何気なく通りかかった、そのディーラーの店先に居たそこの社員が、目の前を通るそのメーカーのクルマに自然な会釈をしたのだと言う。
その様子を見て、自分が扱うこのクルマに愛着を持ち、そして、それを買って乗っているお客様に感謝してお辞儀をするとは、なんと素晴らしい事かと、大いに感動したと言うのである。
そしてこの人は、その後、そのディーラーに行き、そこの社員が一押しで薦めたクルマを、納得して買ったのだと言う。
それまで、一途に乗っていた国産車を、このような理由でソデにするのもいかがなものか、始めはそんな感じもしたが、よく考えると、この話には多くの教訓があるようだ。