2015年は、CMOSイメージセンサー(CIS:CMOS Image Sensor)業界にとって、動きの大きな年となっている。Yole Developpement(以下、Yole)のレポート「Status of the CMOS image sensor industry 2015(CMOSイメージセンサー業界動向2015)」によると、CIS市場は今年100億米ドルに達するとみられる。さらに、ソニーは、技術の強みと好調な米Apple社の製品戦略を支える生産能力への投資が功を奏して、3分の1を超える市場シェアを獲得して自らがスマートフォン業界全体牽引する勢いだ。

 一方、ソニーの競争相手たちの状況は芳しくない。韓国Samsung Electronics社は、画質面からスマートフォンのフラッグシップ機へのソニー製センサーの調達を迫られた。また、米OmniVision Technologies社は(ファウンドリーの台湾TSMCとともに)積層型裏面照射(BSI:Back Side Illumination)や位相差オートフォーカス(PDAF:Phase Detect Auto Focus)などの先進技術への取り組みが遅れ、低価格のセンサーにシェアを奪われて苦戦している。

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