今年6月に連系出力579MW、太陽光パネルの設置容量747.3 MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「Solar Star」がカリフォルニア州ロザモンドで運転を開始した(図1、図2)。世界最大規模である。年間発電量は最低でも1560GWhが見込まれ、なんと一般世帯約25万5000世帯の消費電力に相当する。

図1●世界最大級のメガソーラー「Sun Star」
(出所:Sun Power)
図2●「Sun Star」は、連系出力579MW、太陽光パネル容量は747MWに達する
(出所:Sun Power)

 プロジェクトは2013年初めに着手され、米サンパワー製の高変換効率タイプの単結晶モジュール(太陽光パネル)を170万枚以上、採用した。最後のモジュールは今年3月に設置が終わり、プロジェクトの完成となった。架台システムは、太陽の方角に合わせてアレイの向きが自動的に変わる「追尾型」になっている。

 サンパワーは、モジュールの提供だけではなく、EPC(設計・調達・施工)サービスも担当した。プロジェクトの進行では、同社の「オアシス」と呼ばれるメガソーラーの開発・施工プロセスを簡素化したテクノロジーが使用された。さらにO&M(運転管理・保守点検)もサンパワーが手掛ける。

 米Berkshire Hathaway Energy社の子会社BHE Solar社が、サンパワーからこのプロジェクトを買い取り、発電事業の主体となる。ちなみに、Berkshire Hathaway Energy社は著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社、Berkshire Hathaway社傘下の電力事業会社である。

 発電した電力は20年の長期電力購入契約に基づいて地元の民営電力会社Southern California Edison(SCE)が買い取る。全購入電力はSCEがカリフォルニア州の「再生可能エネルギー・ポートフォリオ基準(RPS:renewable portfolio standard)」を満たすために使う。