世界的な燃費規制が進む中、エンジンだけでは限界があるのも確かだ。中国では、政府が企業平均燃費を2020年に20km/Lとする方針を示している。トヨタが中国でハイブリッド車を普及させようとしているのはこの燃費規制に対応するためだ。

 小型車に強いスズキでさえ「中国の規制をクリアするのは簡単ではない。あらゆる手段で対応を進める」との方針を示す。マツダ取締役で中国事業を統括する稲本信秀氏は2015年4月に開催した上海モーターショーで「ハイブリッド車投入も検討事項の一つ」と述べていた。

 エンジンに経営資源を集中してきたマツダが電動化にどう舵を切るのか。その答えの一つが、2015年5月に発表したトヨタとマツダの包括提携になる。両社は「環境・安全のあらゆる面で中長期的に協業していく」との方針。