日経テクノロジーオンラインのテーマサイト「クルマ」、その2015年5月28日~6月28日のアクセスランキングでちょっとした“異変”が起こった。同サイトのサブサイトである「自動運転・運転支援」において、たった1日で同期間のサブサイトの総アクセス数を凌駕するアクセスをたたき出した記事が登場したのだ。
その記事のタイトルは「中国マジ半端ないと思った話」。上海モーターショーを現地で取材した記者が、通常のニュースや解説記事ではあまり触れることのない、記者が抱いた率直な感想や思いをユーモアたっぷり紹介した記事だ。
親近感が読者を引き付ける?
「いやー、上海すごかったよ」。前述の記者が、今回の上海出張前に某編集長から聞いた言葉だ。同編集長は、かつて上海モーターショーに訪れたことがある人物。ここでいう「すごかった」は、同記者の言葉を借りれば「コンパニオンのお姉様」を指したものだ。この言葉を胸に、同記者は淡い期待とともに上海へ飛んだ。
だが、世の中はそんなに甘くない。同記者はショーの初日、2日目と会場を訪れるが、会場には彼女たちの姿はない。その落胆は、同記者の足取りを重くする。ところが、である。捨てる神あれば拾う神あり。同ショーの3日目になって、ショーの雰囲気は一転する。果たして、何が起こったのか。興味のある方は是非、この記事をご覧いただきたい。
ところで、この記事がなぜこれほどまでのアクセス数を稼いだのか。その分析は他に譲る。ただ、個人的にこの記事が魅力的だと思うのは、記者の人間味を感じさせる部分が随所にあることだ。もう少し言えば、ある種の誘惑や期待で心惑わされるところや、何かにつけて言い分けがましいことを書いているところが、生身の人間らしくて憎めない。
しかも、視点がおもしろい。ただ、残念ながらこれ以上書くとネタバレになりそうだ。ということで、気になる方は、是非とも原文に当たってもらいたい。