どこにでもあるアイデアの種

 製作に当たって最も重視したのは最初の企画段階でした。当時の私はCOJT以外のことで忙しく、あまり実装に時間を割けないという制約がありました。そこで、シンプルな実装でありながらも面白いものを作ろうと考え、アイデアの奇抜さで勝負することにしました。

 アイデアは様々なものを考えました。COJTには度々エナジードリンクが差し入れされるため、そのエナジードリンクを使ったものを作ろうと考えたこともありました。カメラの前にエナジードリンクを置くと反応する「エナジードリンク識別器」や、その識別器を利用して画面上のキャラクターがエナジードリンクの方に目線を動かす「エナジードリンクに興味を示すキャラクター」というものなどを考えました。これらはすぐ作れそうだったので実装までしましたが、最終的にゆびスコープの方が使っていて面白かったため没となりました。

 ゆびスコープのアイデアが出たのは、日常のふとしたタイミングでした。私は「VOCALOID」の曲が好きでよく視聴しているのですが、「ドーナツホール」という動画を見ていたとき、キャラクターがドーナツの穴を目に当ててのぞくシーンがあり、それがスコープを連想させ、ひらめきました。アイデアの種はいろいろな所に落ちているものだと自分のことながら驚かされました。

ドーナツの穴からのぞくシーンは1:33~